うつ病の処方の誤解・正解(後篇)

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うつ病の処方の誤解・正解(後篇)

こんにちは、下村順一です。

 

昨日の記事に引き続いて、精神科にかかり始めの人が陥りやすい抗うつ薬の処方についての誤解について書いていきます。今日は、3、4です。

 

3. 抗うつ薬を精神科で出されたが、効いてないのに量を増やされた。

4. うつ状態だと言われたのに、統合失調症の薬を出された。

 

抗うつ薬を精神科で出されたが、効いてないのに量を増やされた。

 

抗うつ薬は効いてくるためには、ある程度の量を飲まなければならない薬です。つまり、少量の処方から初めて、最終的には4倍から10倍くらいの量を飲まないと本当には抗うつ薬は効いてこないのです。

 

例えば、トフラニールという抗うつ薬の添付文書には「25mg~75mgを初期用量とし、1日200mgまで漸増し、まれに300mgまで増量することもある。」とあります。

 

つまり、初めは25mgから初めて、最大200mgまで少しずつ増やしていくのが処方の仕方だということです。これは、トフラニールに限らずどの抗うつ薬にも言えることです。

 

このことを知らず、医師に効いていないと訴えているのにかかわらず薬を増やされ、薬を飲むのが嫌になり医師に不信感をもつのは本末顛倒なのです。

 

もっとも医師の方でもそのように説明すればいいのだと思うのですが、何といっても医師は向精神薬処方の専門家ですので、任せてくれということなのでしょうか。わたしの体験上ではなかなかそういう処方の仕方を説明してくれる医師は少ないように思います(わたしはこれを精神科医によるレクチャーで知ったのです)。

 

つまり、抗うつ薬は、本当に効果を得るためには、ある程度の量を飲まなければならないということです。

 

うつ状態だと言われたのに、統合失調症の薬を出された。

 

 

現在は、インターネットの普及により、簡単に処方された薬の情報を調べることができるようになりました。その中で、うつ状態として診断されているのに、抗精神病薬(統合失調症・そううつ病の薬)やその他の薬を出されたりすることがあります。

 

その結果患者の方は、実は統合失調症なのかしら、この先生の処方は適切なのだろうかなど、変な薬をのまされているのではないかと不安に感じたり、不信感をもつ方がいるようです。

 

医師の診断が本当にうつ状態で、このような薬を出されるのは初診では考えづらいですが、いくつかのメインの抗うつ薬(第一選択薬と呼ばれる)を使ってみて効果があまり見られない場合は、精神科医は様々な薬を組み合わせて処方してきます。

 

メインで使うのは統合失調症の薬だけど、実は、うつ状態にも効く薬もあるし、私は抗てんかん薬を処方されていたこともあります。これもまたてんかんだけでなく、抗うつ作用もあるのです。

 

このように様々な向精神薬を組み合わせて処方できるよう訓練されているのが精神科医なのであって、ここまでくると精神科医を信用してお任せするしかないところであると思います。ですのでもしネットで調べて、その薬に疑惑や不安をもったら、率直に医師に聞いてみると、きっとその根拠を教えてくれることと思います。

 

こうしたことで躓いて医師との対話を一方的にやめて、自己判断で薬をやめてしまうのはとてももったいなく、かえって、回復を遅らせてしまうことにもなるのです。

 

そして精神科医の指示に従って、きちんと服用すれば、安全なのだということをわかっていただければと思います。

 

しかし今日の記事でわたしは薬物療法を推奨したいのではなく、薬物療法で改善できる体調の不具合に対しては早めに薬の力の助けを借りて改善させて、より根本的な問題(心理的問題)に取り組めるようにしましょう、ということがいいたいのです。

 

事がのどを通らない、睡眠障害で夜も全然眠れてないというようなエネルギーがダウンした状態では、カウンセリングを利用して、心身に不調をきたしてきた本当の問題と向き合う・取り組むことはとても難しいからです。

 

余談ですが、精神科医は安全性の高い薬を処方するように気をつけているはずです。副作用の強い薬や依存性の強い薬など、のちのち問題になりそうな薬は精神科医の方でも進んで出したくないのです。

 

しかし今わたしが心理臨床を学んでいる精神科医の話では、安全性の高い薬ほど実はあまり効かず、かえって副作用が強いくらいの薬のほうがよく効くのだ、とのことです。

 

 

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