あなたにふさわしい出来事とは(マルクス・アウレリウス)~自分を受け入れるヒント

心の悩み相談 西新宿カウンセリング

東京、新宿のカウンセリングルームです。心の悩み(傷つきやすい性格、自己嫌悪、対人恐怖、うつ気分、いじめ・虐待など)で疲れた心を癒します。スカイプカウンセリングにも対応しております。

開室日:月曜日・水曜日・木曜日・土曜日 11時-20時

お問合わせ / カウンセリングの予約 / アクセス

TEL: 090-1836-0138

(電話受付:開室日の10時~20時)

あなたにふさわしい出来事とは(マルクス・アウレリウス)~自分を受け入れるヒント

366880.png

 

古代ローマ皇帝であり、ストア学派後期の代表的な哲学者であるマルクス・アウレリウス(121-180)の言葉を紹介します。

 

「自分に起こることのみ、運命の糸が自分に織りなしてくれることのみを愛せよ。それよりも君にふさわしいことがありえようか。」(『自省録』)

 

「自分に起こること」は「外的出来事」と「内的出来事」の二つある

 

「自分に起こること」って、「外的出来事」と「内的出来事」の二つがあるとわたしには思われます。

 

外的出来事は、自分の外から自分に起こる出来事であり、内的出来事は、自分の中から起こる出来事のことだとここではいいます。

 

例を挙げると、

外的出来事は、被災、犯罪、事故、病気、虐待・いじめ等。

 

内的出来事は、欲求、感情、直観、衝動、洞察等。

 

私たちは、自分に起こることを勝手にえこひいきしてこれはいいこと、あれは悪いことだったと差別してはいないでしょうか。

350871.png
自分自身に起こることの差別心が、自分を受け入れることをとても邪魔しているものだとマルクス・アウレリウスは言っているように思います。

 

厳密にいうと、自分とは「今のこの自分」のことで、被災体験をしている自分、犯罪に巻き込まれた自分、事故にあった自分、病気をもっている自分、虐待をうけた自分、性欲をもっている自分、怒りを感じている自分、真実に目覚めてしまった自分、そして今隣人を殺したい衝動をもつ自分等が含まれます。

 

371023.png
それら一つひとつの全体がかけがえのない自分自身なのであって、「受け入れるべき自分」とはこうしたいろいろな出来事を経験し遭遇しつつある自分のことなのでしょう。

 

大地震はとても悪い出来事だったとして否定していたら、その被災当事者になった自分もとても肯定する(受け入れる)ことはできないでしょう。

 

いじめ体験はとても屈辱的な出来事だったとしてずっと否定していたら、その被害当事者になった自分もとても肯定し受け入れることはできないのではないでしょうか。

自分に起こった出来事を否定する思いが強いと、その出来事に巻き込まれてしまった自分をも受け入れられないという事態が起こってしまいます。

 

あなたに起こることは、あなたにふさわしい

 

哲学者マルクス・アウレリウスは自分に起こる出来事をどう受け取るべきかついての、驚くべき賢い見解を述べているようにわたしには思われるのです。

 

「自分に起こることのみ、運命の糸が自分に織りなしてくれることのみを愛せよ。それよりも君にふさわしいことがありえようか。」

 

運命があなたに与えた出来事を愛しなさい。

 

なぜならあなたにおこる出来事こそ、あなたにふさわしいのだから。

 

例えば、慢性の病気にかかってしまい、一生病院に通わなくてはならないとき、外的出来事としては、症状に苦しめられること、そして、今後通院を余儀なくされること、薬を飲み続けなければならないこと、食事制限がかかることなどがあげられるかもしれません。

 

また内部的出来事としては、病気に対する不安・恐怖、病院に通い続けなければならないという面倒くささ、薬に対する嫌悪感、食事制限がかかることに対する不満などと言ったことが内部で起きるかもしれません。

 

自分を受け入れるとは、これら全部を自分にふさわしいものとして、それゆえに仕方がないこととして無条件に受け入れるということなのです。

 

234252.png
マルクス・アウレリウスがこれらのことを愛せよというのは、人はそれができないと、心の一番の安らかな状態(自己を受け入れている状態)から離れていってしまうというのを十分に理解していたからだと思います。(それがいわゆる葛藤状態であり、これが神経症の根です)

 

病気のかかった自分は嫌だ、病院にずっと通わなくてはならない自分なんか嫌だ、病気を恐れている自分も臆病者みたいで嫌だし、好きなものを好きなだけ食べられない自分なんてつまらなくて嫌だ、といったように、自分に起こった出来事を受け入れないと、どんどん自己自身に対して否定的になって、葛藤状態が強くなってしまうのです。

 

自己を受け入れ、肯定していくヒント

 

そこから抜け出す道は、自分に起こった出来事と対立したり、それを評価・差別したりするのではなく、それを自分にふさわしいものとして、たとえつらい思いを強いる出来事だとしても、仕方がないこととして、受け入れることなのです。

 

そうすれば自己否定苦からはまぬがれることができます。

 

もっとも苦しいのは、病気の症状ではなく、そんな自分はあってはならないという自己否定感のほうにあるのです。

 

自分に起こる出来事を否定することが、ひいては自分自身をも否定することになるのだとすれば、自己を受け入れ肯定する道というのは、まさにマルクス・アウレリウスの言う通り、それを自分にふさわしいこととして、むしろ愛すべきだ、というのもうなずけます。

 

私にとっては、すごいインパクトのある心にずっしーんとくるマルクス・アウレリウスの言葉でした。

 

あなたはどのように味わったでしょうか?

 

「自分に起こることのみ、運命の糸が自分に織りなしてくれることのみを愛せよ。それよりも君にふさわしいことがありえようか。」(『自省録』)

 

60分傾聴カウンセリングを受けたい方はこちら

コラム全記事はこちら