こんにちは、下村順一です。
自律訓練法のやり方はわかったが、いつでもどこでもってわけにはいかないんじゃないの、とおもわれたあなたのために最後に解説しますね。
いつでもどこでもとは、練習はいつでもどこでもできるし、身に付ければリラックス反応もやったその場で得られるという意味です。
では、実際にはどんな時どんな場所でということですが、具体例を挙げます。
自律訓練法の実際の練習例
① 朝、目が覚めた時に布団の中で練習
② 朝の通勤電車・バスの中で練習
③ 職場のデスクで練習
④ 昼休みに休憩室で練習
⑤ 会議の前に練習
⑥ 帰りの電車・バスの中で練習
⑦ 帰宅後に練習
⑧ 就寝前に練習
前回の練習方法の説明では、静かな落ち着ける場所でと書きましたが、それは特に練習をはじめて最初のころ、しかもできればの話なのですね。だから毎回毎回静かな落ち着けるスペースでしかも座ってやる必要はないということです。
見ていくと、
① 布団の中でもOKです。ただし仰向けでお願いします。ただ朝布団の中でやるときは二度寝にしてしまう可能性があるので注意してくださいね。
そうです椅子がなくちゃとか、仰向けで寝なくちゃできないというものではないのです。電車の中で立ちながらでもできます。そして効果もあります。ぜひ立ち自律訓練法も試してください。
③④ 職場のデスクや休憩室でも同様です。ただ女性の方など少し恥ずかしいと思われるかもしれません。しかしリラクゼーション法をやるということは、いわゆる社員全員でラジオ体操やるのと同じようなことです。
もしきかれたら、リラクゼーション法をやっていますと言えばいいのです。あるいは、やる前に周囲の同僚にはそのことを伝えておいてもいいでしょう。それでも恥ずかしい方は、お化粧室の個室でやったらいかがでしょうか。
⑦ 帰宅後は、ほっと一息一日の疲れを軽減するためにも練習。練習は、できれば空腹や満腹は避けてとありますが、わたしは空腹でも夕食をとった直後でもやります。それでもやればやっただけリラックス効果あります。
⑨ 就寝前に練習、あるいは、就寝直前に布団の中で練習。そのまま寝てしまうこともありますが、その時は、当然消去はできませんが、どうぞそのままお眠りください。
上に挙げたのはいつでもどこでもやれる自律訓練法の練習の具体例で、これを全部やってくださいということでは決してありません。この中からできれば一日3回はやりましょうということです。もし3回が難しい方は、2回でもいいので機会を見つけてやって見ることをお勧めします。
下村順一の自律訓練法の練習の具体例
わたしの場合は、主に、朝の出掛の前と昼の昼食の前後、そして夜寝る前の3回を基本としていますが、不安感があるときや、緊張するとき(今だったら面接の前後)、疲れてしんどいとき(複数の人とのミーティングを2,3時間やるとへとへとになります)には、その時々でやっています。
もしそれでも、緊張や不安が収まらなければ、その時は観念して、不安や緊張を受け入れて共存することを考えるようにしています。
全くうそのように不安がなくなったというような効果はなかなかでないかもしれませんが、練習をやることで、軽減されることは確かだと思います。わたしはそれはとても大きいことだと思います。抗不安薬でももちろんそのような効果はありますが、自律訓練法はなんといっても費用も掛からず、副作用もありませんからね。身に付けたら一生ものの健康法となります。
そしてもしあなたが不安や緊張(特に対人緊張)について受け入れていくことも必要だと感じられたらぜひカウンセリングを受けることを検討してみてください。カウンセラーはあなたの不安を受けとめると同時に一緒になってあなたの生きづらさの原因について考えてくれるはずです。カウンセリングはあなたの人生を受け入れていくためのお手伝いをすることなのです。
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