無料カウンセリングについてベテランの開業カウンセラーに意見を求めたことがあるのですが、クライエントにとっては、無論、経済的負担がほぼないというメリットはあるが、それにもまして、カウンセラーにも、クライエントにもリスクがあるという助言をいただいたので、そのことについてお話したいと思います。
無料カウンセリングの危険
クライエントにとっての危険
1.粗雑なカウンセリングを受け、心が傷つく。
2.有料のカウンセリングに通うことを強要され、怖い思いをする。
カウンセリングにとっての危険
3.クライアントのナルシシズムを膨れ上がらせてしまう。
4.クライアントに媚を売られ、カウンセリングが成立しない。
これだけだとイメージしづらいと思いますので、若干解説していきますね。
1.ですが、プロのカウンセラーはお金をもらわないでカウンセリングをやると気合が入らないのだそうで、結果、提供するカウンセリングが粗雑になってしまうとのことです。粗雑というのは、安易にアドバイスしたり、自分の価値観で審判したりといったように配慮が欠けたカウンセリングになったりして、かえってクライエントを傷つけてしまうということでしょうか。
3.ですが、これはちょっと難しいことなのですが、カウンセリングの一つの効果は、問題に対して現実的な検討ができるようになることですが、無料カウンセリグはクライエントにとって、自分には何の負担もなく、人によくしてもらえる体験となるので、それにによって自分にうぬぼれてしまい、かえって現実が見えなくなるのだということです。
最後、4.ですが、この「クライエントに媚を売られ」というのは、例えば、無料ということで、自分の話を聴いてもらうのが申し訳なくおもってしまい、カウンセラーの前でいい子になってしまったり、遠慮してしまって本当にしたい自分の話が結局できないで終わってしまうというケースです。
確かにクライエントがいい子になったり、遠慮がちになってしまっては、きっとカウンセリングは深まらないだろうし、お金を出して、時間を買ってこそ、クライエントのほうも本気になって自分の話をするものなのか、と思いました。
いかがでしたでしょうか?今回は、無料カウンセリングのリスクということで書きましたが、もちろんまじめに一生懸命取り組んでいる無料カウンセリングもあると思うので、受けてみたい方は、自分でしっかりと見極めて利用してほしいとおもいます。